豚骨も香味野菜も入れない潔さで勝負する鶏 100%のスープが、東本願寺周 辺のラーメン激戦区で支持されている「とりぱん」。白濁したスープはポタージュのようなドロリとした濃さはなく、さらりと喉を通る。飲んだ後の〆など、疲れ気味の胃袋を優しく癒してくれそうだ。一回の仕込みで丸鶏や胴ガラ、モミジなどを40㎏ほど使って圧力寸胴で炊くこと2回、髄まで鶏の味引き出しつつ、雑味やしつこさを残さないそのままのピュアなうまさを表現するバランスが見事だ。味が染みたチャーシューやスパイシーな穂先メンマは「具材も一品料理として完成させる」という店主の思いの表れ。それでも味がとっ散らからないのは、スープが力強く土台を作っているからだ。