L字型に配置された厨房にオーブンなテーブル席で、どこか大衆食堂然とした店内。店主・松村秀則さんの両親が、月寒で精肉店とジンギスカン店を営んでいた母の実家の味を引き継いで20年ほど前に創業したのが「ふくろう亭」だ。一子相伝のタレは、ニンニクとショウガを効かせていくつもの香辛料を配合した、スパイシーで肉の甘みを引き立てる名脇役。主役の生ラムは、オーストラリア産の肩ロース。脂が多過ぎず、適度にサシが入っていて質の高さをうかがわせる。ライスを注文し、肉のエキスが溶け込んだタレと番茶を注いで作る茶漬けが定番だ。本場のジンギスカンを味わい尽くしたいという実感に浸れる、札幌ジンギスカンの王道を行く店である。